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Movable Type オブジェクト・リファレンス

MT::Author

概要

use MT::Author;
my $author = MT::Author->new;
$author->name('Foo Bar');
$author->set_password('secret');
$author->save
    or die $author->errstr;

my $author = MT::Author->load($author_id);

解説

MT::Authorオブジェクトは、Movable Typeシステム上の個々の投稿者に対応します。投稿者のプロフィール(ログイン名、表示名、メールアドレスなど)や、システム全体の権限設定(ブログの作成、ブログの参照)、認証情報(パスワード、公開鍵)などの情報を格納します。ブログ単位の権限設定はここには含まれません。詳細は、MT::Permissionを参照してください。

利用方法

MT::AuthorMT::Objectのサブクラスで、MT::Objectのデータ管理およびデータ保存用のメソッドをすべて継承しています。新規オブジェクトの生成、既存オブジェクトの読み込み、オブジェクトの保存などの詳細は、MT::Objectを参照してください。

MT::Author独自のメソッドは次のとおりです。

$author->set_password($pass)

Unixのcrypt関数を用いて、ランダムに生成されるsaltで$passを一方向に暗号化します。さらにこれを、$authorに指定したMT::Authorオブジェクトのpasswordフィールドに設定します。パスワード暗号化は一方向ですので、元々のパスワードを復元することはできません。

$author->is_valid_password($check_pass)

$check_passが、$authorに指定したMT::Authorオブジェクトの有効なパスワードであるかどうか(つまり、set_passwordメソッドで最初に設定した暗号化パスワードと一致するかどうか)をテストします。最初にパスワードを設定したときと同じsaltを使って$check_passを一方向に暗号化し、登録されている暗号化パスワードと一致するかどうかを比較することでチェックします。

データ・アクセス用メソッド

MT::Authorオブジェクトは次のデータを格納します。これらのフィールドは、MT::Objectの標準的なデータ・アクセス用メソッドで参照あるいは設定できます。

id

投稿者のIDです。

name

投稿者のログイン名です。システムにログインする際に使われます。

nickname

投稿者の表示名です。

password

一方向に暗号化された、投稿者のパスワードです。パスワードが正しいかどうかを確認するには、前述のis_valid_passwordメソッドを使ってください。

email

投稿者のメールアドレスです。

url

投稿者のウェブサイトのURLです。

hint

投稿者のパスワード再設定時に使われるキーワードです。

can_create_blog

投稿者が、システムに新たにブログを作成する権限を持つかどうかを指定するブーリアン・フラグです。

can_view_log

投稿者が、システム・ログを参照する権限を持つかどうかを指定するブーリアン・フラグです。

created_by

投稿者を登録した投稿者のIDです。Movable Typeをインストールした際に作成した最初の投稿者には、この作成者IDはありません。

public_key

投稿者のASCII形式の公開鍵です。今後のバージョンでは、受信したメールの確認用に使用する予定です。

データの検索

投稿者レコードの検索では、IDによる検索の他、次のフィールドの任意の組み合わせによる検索やソートを行うことができます。詳細は、MT::Objectloadメソッドを参照してください。

  • name
  • email

MT::Author::removeで投稿者を削除すると、投稿者レコードだけでなく、その投稿者の権限(MT::Permissionオブジェクト)もすべて削除されます。


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