導入事例

デコジャパン株式会社 コーポレートサイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
岡崎市民会館 公式サイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
一般社団法人 西東京市伝統文化育成会 公式サイト - MovableType.net 導入事例
画家 小高朋恵 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社フラワー不動産 ウェブサイト- Movable Type クラウド版導入事例
浅野肖像画工房 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社ヨシダ工業「Glanz(グランツ)」ウェブサイト- Movable Type 導入事例

紀伊國屋書店がMovable Typeを使う理由

紀伊國屋書店様
『書評空間』は、書評ブログとして本の売り上げが伸びるかという実験でもあります。本の売り上げが伸び悩んでいる中、書店が何をできるのかということで、ブログが何をできるのかを追求していきたいです。

『紀伊國屋書店書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』のMovable Type実用例
http://booklog.kinokuniya.co.jp/

紀伊國屋書店は、国内48店舗・海外20店舗を展開する老舗の書籍販売として知られているが、そのほかにもウェブ書店『紀伊國屋書店BookWeb』や、大学向けの学術情報サービスなど、多方面の事業を展開している。2005年8月1日より開始した『紀伊國屋書店書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』は、大学関係者を執筆者に起用した書評ブログだ。書店が書評ブログを開始するのは自然な流れといえるが、紀伊國屋書店がブログを開始したのは、一般の書籍販売とは少し毛色の違う事業がきっかけだった。ブログ開始のいきさつを、紀伊國屋書店出版部の藤本仁史さんと、同出版部・『書評空間』編集長の岩田真一さんに伺った。

紀伊國屋書店のもう1つの顔

一般の人が紀伊國屋書店に持つイメージは、おそらくは大手書店チェーンとしてのイメージだろう。しかしながら、『紀伊國屋書店書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』(以下、『書評空間』)は、一般にはあまり知られていない、紀伊國屋書店のもう1つの事業から生まれたものだ。それは、大学向けに学術情報データベースを構築する事業からだった。

「2003年10月に、KICX(Kinokuniya Intelligent Cosmos based on XML)という、学術情報をXMLベースのデジタルデータで管理する大学向けサービスをリリースしました。その中に、KinoLaboという講義メモや知識ベースの作成を支援するシステムがあるのですが、これがブログだったのです。」(藤本仁史さん)

紀伊國屋書店は、大学や官公庁などに書籍を納入する外商事業を行なっているが、そこから派生したのが、図書データベースの構築事業だ。主な導入先は大学が多く、早稲田大学図書館をはじめとして手がけた事例は数多い。事業の中でも、大学の蔵書などの学術情報を、デジタルコンテンツ化するサービスがKICXだった。KinoLaboとは、大学の先生が出張先でブログを使って情報発信することを支援するもので、たとえば2週間先の授業予告をブログで行なうということを想定していたという。

「でもKICXスタート当時は、大学の中でブログがどう活用されるべきかがまだ見えていませんでした。いろいろと調べているうちに、慶應大学SFCの学生の卒論で、教育現場におけるブログの使い方を論じたものを見つけて、その方向性でブログ利用法を検討しようという話になりました。」(藤本仁史さん)

ところが、ブログの学内運用という当初の目的は、とあるきっかけで方向転換することとなる。出版・書店業界のブログ導入状況を社内に報告したところ、それが社長の目にとまり、紀伊國屋書店全社としてのブログ運用を検討すべく、ブログ検討委員会が発足することになったのだ。この委員会では、紀伊國屋書店がブログを使って何をするかという方向で検討され、その過程で書評ブログが案として上がったのだ。

紀伊國屋ブランドを生かしたブログ展開

当初の大学向け情報デジタル化サービスを応用し、発展させた書評ブログは、大学関係者の意見やアドバイスに基づき生まれたものであった。

「紀伊國屋書店がブログを始めるので、大学の先生方に『何か書いてください』と聞いて回りました。本当は、先生方の論文原稿が欲しかったのですが、学術誌への掲載は未発表のものに限られるため、ブログには掲載できないという事情がありました。そこで、書評ならば書いていただけるのではと言う話になったのです。」(藤本さん)

紀伊國屋書店が大学関係者とつながりが深いという事情は、他の書評サイトとの差別化を図ることにもつながっている。たとえば、アマゾンのカスタマーレビューは一般購入者による書評であるが、それに対して『書評空間』は、執筆者を現役の研究者に限定することで、オーセンティックな書評サイトになっている。

こうした、紀伊國屋書店が元々持っているオーセンティックなイメージを一種のブランドとして、ブログに独自性を持たせる配慮が随所になされている。たとえば、デザインに関してもアカデミックな雰囲気を漂わせるデザインがなされている。また書評に取り上げる本も、書店として売りたい本ではなく、評者が題材としたい本を自由に選んでもらっているという。

将来の展望として、紀伊國屋書店員によるブログ記事執筆や、各出版社によるブログ記事執筆を予定しているとのこと。

「『書評空間』は、書評ブログとして本の売り上げが伸びるかという実験でもあります。本の売り上げが伸び悩んでいる中、書店が何をできるのかということで、ブログが何をできるのかを追求していきたいです。」(岩田さん)

■事例データ■
・Movable Type商用ライセンス
・ビジネスブログをオープンさせたのは
・はじめた理由:大学向けの情報デジタル化サービスの一環としてブログの可能性を検討していたが、紀伊國屋書店としてブログを使うとしたら、という前提で検討したところ、書評ブログという形になった。
・制作を担当したのは:外部事業者へ委託している。
・何か手ごたえはありましたか?:始めたばかりでアクセス数はまだこれからというところだが、紀伊國屋書店がブログを始めたことが注目されている。

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