導入事例

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岡崎市民会館 公式サイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
一般社団法人 西東京市伝統文化育成会 公式サイト - MovableType.net 導入事例
画家 小高朋恵 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社フラワー不動産 ウェブサイト- Movable Type クラウド版導入事例
浅野肖像画工房 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社ヨシダ工業「Glanz(グランツ)」ウェブサイト- Movable Type 導入事例

リコー「GR BLOG」がMovable Typeを使う理由

株式会社リコー様
広報としてもブログには注目していたんです。事業部の方でも販促として使えないか検討していると聞きつけて、だったらやりましょうとスタートしました。

リコー『GR BLOG』
http://blog.ricoh.co.jp/GR/

リコーが、同社のデジタルカメラ「GR DIGITAL」プロモーションのために『GR BLOG』をスタートさせたのは、2005年8月31日のことだった。その前日、リコーから、根強い人気を誇る同社の銀塩カメラ「GR1」のデジタル版を発売することが告知され、製品の発表日が9月13日であること、そして翌日から『GR BLOG』をスタートすることがホームページやマスコミを通じて発表された。ここまでは、ビジネスブログによくあるパターンのようにみえる。ところが翌日、スタッフの誰もが予期しないことが起きた。それは、他のビジネスブログでは類を見ない出来事だった。

トラックバックがリミットを超えた!?

ビジネスブログでは、個人のブログに比べてコメントやトラックバックが少ないのが「普通」だ。企業がオフィシャルな立場で書いているものだから、なんとなく読者にはコメントやトラックバックを送信するのに敷居が高いと感じるからだろう。実際、どうやったらトラックバックが増えるのか、悩んでいる企業もあるという。そんな企業からしたら信じられない話かもしれないが、なんと『GR BLOG』はスタート直後から50件ものトラックバックを受け取ることができた。しかもそれは、Movable Typeのデフォルト設定制限を超えていたという。

「トラックバックがある時から受信できていないことに気づいて、おかしいから調べてみたら、1日に受信できるトラックバック数の制限がデフォルト設定では50だったんです。」(IT/S本部・中野さん)

 この受信制限はほとんどのユーザーにとって、聞いたことのないものだろう。個人のブログでもトラックバックが50を超えるところはごく一部の人気ブログに限られるというのに、『GR BLOG』はなんと開始直後からリミットを超えてしまった。一体、なにがそれほどまでにユーザーの目を引いたのだろうか?

「銀塩のGR1を使ってくれていた人には、製品に惚れ込んだコアなユーザーが非常に多くて、そういう人たちがデジタル版の登場を待ち望んでいたんです。だから、製品のスペックがまだ未発表の、発表日を告知した時点でも、ユーザーの皆さんが盛り上がってくれたんです。」(ICS事業部・野口さん)

 世の中に登場を待たれている製品は数多くあるだろう。だが、「GR DIGITAL」は、特にインターネットと相性の良い製品だったようだ。

「GRのコアユーザーは、プロカメラマンをはじめとして、カメラについての知識も写真に対する造詣も深い方が多く、自分でブログを立ち上げて、GRで撮った写真をアップしている方たちも、たくさんいらっしゃいました。そのような状況から、ブログというチャンネルが、GRのコミュニケーションにはぴったりはまるはずだ考えました。」(ICS事業部・野口さん)

製品そのものの魅力もさることながら、インターネット利用層とブログの対象読者層が見事にあっていたからこそ、『GR BLOG』は初日から大きな評判を得ることができたのだろう。1日のトラックバック受信制限に引っかかってしまったオープン初日に次いで、発表会があった9月13日には、今度は1時間の受信制限である10件に引っかかってしまったという。おそらく、このトラックバック件数は日本のビジネスブログ記録ではないだろうか?

ブログの開始は手探りだった

しかし、これほどまでに反響が大きかった『GR BLOG』でも、最初は他の企業と同じく、手探り状態からのスタートだったという。リコーではこれまでプロモーションにブログを利用したことはなく、企業のコミュニケーション手段としてHTMLのホームページとの違いをどう位置付けるか、そんな検討からスタートしたそうだ。当然、発売前からここまで多くのトラックバックを受けるなどとは、予想していなかった。ブログをスタートする最初の意図は、お客さんとのコミュニケーションのためだったという。

「銀塩のGR1の時に、色々なお客さんが手紙を送ってきてくれたりして、それが改良機や後継機の開発につながりました。だから、デジタル版のGRを出す時に、どうやってお客さんとのコミュニケーションを作っていこうかというのが課題としてあったんです。その時、写真を通して様々な意見交換ができる手段として、ブログがいいんじゃないかという話が出ました。」(ICS事業部・野口さん)

「広報としてもブログには注目していたんです。事業部の方でも販促として使えないか検討していると聞きつけて、だったらやりましょうとスタートしました。」(広報部・伊藤さん)

スタート当初は、リコー初の公式ブログということでかなり慎重に運営していたそうだが、同時に慎重になりすぎないことも心がけていた。

「記事の執筆ルールはあまり厳しくしていないです。製品カタログ用の表記基準をベースにブログの良さを失わないようなガイドとしています。コンプライアンス的なことが中心ですが、細かいところまでこうしなさいというようなものにはしていません。」(広報部・伊藤さん)

「他社のブログを見ていて、綺麗にまとまってはいるけれど、ライブ感が足らないと感じるものがありました。やっぱりブログをやるからには、ホームページでは伝えられない、生の声を伝えたい。だから、外部に頼むのではなく、拙くても自分たちが書くべきだよねという話になったんですよ。」(ICS事業部・野口さん)

現在6人の執筆者が交替で記事を執筆している。もちろん、事前にスケジュールを決めてはいるのだが、「良い写真が撮れたから、まだ記事を書いていないなら代わりにアップしようか?」ということもあり、リラックスした雰囲気の中で執筆しているという。掲載にあたっては承認フローをきちんと設けているが、ここでもできるだけ執筆者の意向を活かすことを前提としている。締めるところは締める、自由にするところは自由にと、うまいバランスでブログが運営されていることが伺える。

11月末まで限定公開の予定だったが......?

ブログの公開は8月31日だったが、実際の製品の発売日は10月21日。最初の熱狂的な盛り上がりに対して、今の状況はどうなっているのだろうか?

「発売後、ユーザーさんのほうから「買ったよ」「撮ってみたよ」というトラックバックをたくさんいただくようになったんです。だからこちらのほうから、お題を出して、GRで撮った写真をトラックバックしていただくという企画を始めて、まだまだ盛り上がっています。ちょうど今、第二波が来ているような感じですね。」(広報部・伊藤さん)

これほどの大成功はまさにリコーにとって想定外だっただろう。だが実は、GR BLOGは期間限定ブログとしてスタートしたものだった。折角成功したブログをどうするのか、尋ねてみたところ、次のようなコメントをいただいた。

「非常に反響も大きく、継続を望む声もたくさん頂いているので、当面継続することにしました。」(ICS事業部・野口さん)

GRファンならずとも、まだまだGR BLOGから目が離せないようだ。

GRBlog2.jpg

■事例データ■
・Movable Type商用ライセンス
・ビジネスブログをはじめたのは:2005年8月31日(30日に開始前夜のコラムを掲載)
・はじめた理由:顧客との新しいコミュニケーションチャネルとして、実験的に開始
・制作を担当したのは:グループでWeb制作を担当しているリコー三愛サービス
・何か手ごたえはありましたか?:多数のトラックバックをもらうと共に、トラックバック先の記事内容に勇気づけられた。

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