今年で創業50周年を迎えた島村楽器では、海外楽器メーカーとのコラボレーションモデルの導入も積極的に行なっている。このたび往年の名ギター「バーンズロンドン」の日本仕様モデルの販売開始に伴い、プレゼントキャンペーンを検討。Twitterで行うにあたり、シックス・アパートが提供する、ソーシャルメディアを活用したコミュニケーション製品「Lekumo キャンペーンビルダー」を活用した。
「機能、値段、導入スピード、全てにおいて一番」が決め手
今回お話を聞かせてくれたのは、島村楽器 販促企画部の戸口 卓男さん。まずは島村楽器の業務について、改めて解説していただいた。
経営理念に基づいたソーシャル運用を熱っぽく語る戸口さん
「島村楽器は、全国に140ほどの店舗を持ち、クラシックからライトミュージックまで、カテゴリを問わずに楽器を扱っています。一方でオリジナルの楽器を開発したり、音楽教室を開催したりするなど、音楽を楽しむ人々の生活を応援するため、日々の業務を行なっています。店舗でお客さんに対面しているからこそわかる、ニーズに応えたい......これは経営理念でもある『音楽の楽しさを提供し、音楽を楽しむ人を一人でも多く創る』に基づいているのです」(戸口さん)
音楽をやっている者にとって、知らない人はいないであろう島村楽器。その島村楽器が、往年のロックファンにお馴染みの英国製ギター「バーンズロンドン」との契約を結び、日本人の体系に合う仕様のモデルを発売するタイミングに合わせて、Twitterを使ったキャンペーンを行なった。
「バーンズギターをただ並行輸入しただけでは、昔を知っているファンしか反応しません。島村楽器としては、個性的なアイテムを探している若い世代に対してひとつの新しい提案をしたかったのです。そこで10代、20代に向けて、Webで、特にTwitterでキャンペーンを行なおうということになりました。バーンズギターをまったく知らない世代が、『こんなギターが当たるんだ』という興味で見てくれればと思ったんです。キャンペーンには Lekumo キャンペーンビルダーを使いまして、選択肢を進めていくことでぴったりのバーンズギターが見つかるTwitter診断を作りました。それが今回の『バーンズギター・ベースTwitter診断キャンペーン』です」(戸口さん)
Lekumo キャンペーンビルダー は、ソーシャルメディアを用いたマーケティング施策、広報・PR、コーポレートブランディングといったユーザーとのコミュニケーション活動を効果的に実施するキャンペーンサイト作成・運営管理ツールを、SaaS 形式で提供したものである。特に Twitter や Facebook との相性が良く、キャンペーンサイトを手軽に立ち上げ、実施することが可能だ。
今回島村楽器が行ったキャンペーンでは、例えば回答者に対して「誰より目立ちたい?」といった質問を投げかけることで、回答者のキャラクターを判定し、例えば目立ちたがり屋なら黄金のバーンズギターを提案するなど、ギター・ベースの特徴を軸とした企画となっていた。名のあるブランドのギターであるが、値段は若年層にも手が届く抑えめなモデルも設定されており、企画段階からギターに興味をもってくれたユーザーも少なくなかったとか。そういえば、なぜ数あるツールの中から Lekumo キャンペーンビルダーを選んで頂いたのだろうか?
「機能、値段、導入スピードなどを検討した時、お世辞抜きで全てにおいて一番でした。特にお題が柔軟に決められたり、運営金額が安価であったりするところが良かったです。こちらとしては『これしかないな』といった印象でした」(戸口さん)
他社と比較していただいた上でのこのお言葉、ありがたい限りである。
見事、予想通りに動いてくれたLekumo キャンペーンビルダー
では実際に Lekumo キャンペーンビルダーを使った感想はいかがだっただろうか。
「まず使ってみて感じたのが、導入前に想像した通りの機能を持っているなと。こういったサービスの場合、導入してから想定外のことが発生するものですが、そういった事態はほとんどなかったですね。大きなトラブルもなく、予想した通りに動いてくれたのは良かったですね。体感値としては、厳しく見ても期待の8割くらいには応えてくれたと思っています。」(戸口さん)
Lekumo キャンペーンビルダーは、奇をてらうことなく、必要な機能を簡単に使えるように設計されている。そのため、多くのクライアントから「特に問題なく使えた」というありがたいお言葉を頂戴しているが、今回の島村楽器の事例においても、同様の手ごたえを感じていただけたようだ。また、単に懸賞目当てのフォロワー数を増やすだけの施策とは違い、ユーザーの嗜好と商品の特徴を組み合わせるような施策であったため、そのまま興味をもってフォローし続けてくれるユーザーが多く、キャンペーン終了後の定着率も悪くないようである。
やっているほうも楽しかったキャンペーン
最後にビジネス的な手ごたえと、今後の展望をお聞きした。
「実ははじめてチャレンジする企画でしたので、目標の数値は設定しなかったんです。というのも、数字が気になるあまり舵取りが妙な方向に行ってしまうのを防ぎたかったんですね。フォロワー数の増加については、金額とのバランスにおいて想定の範囲内でした。」
運営者としては、とにかくやっていて楽しかったですね。診断結果に寄せられた反応も『なんだこの色!』『金ぴかすぎる』(バーンズギターのゴールデンモデルを見ての感想)や、『普通に欲しい』『カッコイイ!』など、率直なものが多く嬉しかったです。昔からあったバーンズギターを若い人に伝えられたかなと。会社全体のモチベーションにも繋がりまして、特に開発事業部が喜びました。
昨今重要な課題となることの多いモバイルへの対応は?
「最も嬉しかったのはキャンペーンが終了してもTwitterのフォロワー数が減らなかったことで、日頃の運営が軌道に乗っているなと実感することができました」
「島村楽器のソーシャルの考え方として、しっかりと運用体制を構築してからはじめるということがあります。ブログでもTwitterでも、はじめたらそう簡単には終わらないよう体制を整えて、それぞれのメディアにしっかりと最適化して運用を行っているんですね。今後は運営のポリシーや経営理念の実践を念頭に置きつつも、ビジネス視点を持ってそこから利益に繋がるように考えて行きたいですね」(戸口さん)
左から、今回お話をうかがった、販促企画部の戸口 卓男さんと、飛び入りで参加していただいた商品開発事業部の福島 実さん
島村楽器の公式Webサイト
事例データ
- ソーシャルメディア活用キャンペーンツール:Lekumo キャンペーンビルダー
- 導入したのは:2012年8月
- 導入した理由:新製品の認知向上
- 導入を担当したのは:社内ウェブ担当者
- 何か手ごたえはありましたか?:キャンペーンで増えたフォロワーが、キャンペーン終了後に減ってしまうようなことがなかった。情報を伝えたいユーザーに伝えられた。