広報ブログ
シックス・アパートの広報より、社内のさまざまなトピックをお届けします。
オフィスの二酸化炭素(CO2)濃度を計測して換気を促そう!
「Raspberry Piと温度・湿度・CO2濃度・照度センサーで、オフィスを見守ろう」記事に続いて、オフィスの計測シリーズ第二弾記事です。
シックス・アパートのオフィスでは、二酸化炭素(CO2)センサーのデータを、オフィス内にいる人に換気を促すためにも使っています。この記事では、どのようにデータを活用しているか、シックス・アパートの事例を共有します。
換気は大事! 1000ppmを目安に空気を入れ換えよう
閉め切った会議室で長時間会議をしていたら、だんだんと判断力が落ちて眠くなってきた経験、ありませんか?それ、室内の二酸化炭素濃度が高まったせいもあるかもしれません。
人が呼吸をすると、二酸化炭素を排出します。密閉された室内に複数の人がいて呼吸しているとみるみるうちに室内の二酸化炭素濃度が上がっていきます。換気をしないと、二酸化炭素濃度は高まる一方です。
二酸化炭素濃度が高まると、集中力の低下や倦怠感、眠気を引き起こします。感染症対策だけでなく、オフィスでの生産性維持にも換気はとても大事です。
寒いし花粉も飛んでいる季節ですが、感染症対策のためにも換気していきましょう。
厚生労働省が昨年11月に公開した資料「冬場における "換気の悪い密閉空間" を改善するための換気の方法」に、以下の記述があります。
必要換気量を満たしているかを確認する方法として、二酸化炭素濃度測定器を使用し、室内の二酸化炭素濃度が1000ppmを超えていないかを確認することも有効です。
冬場における「換気の悪い密閉空間」を 改善するための換気の方法 - 厚生労働省 令和2年11月27日
1000ppmが換気の目安だそう。というわけで、シックス・アパートでは二酸化炭素濃度計測データを計測しグラフ化&アラートを上げる仕組みを作っています。
グラフで見ると、濃度の変化がまるわかりです
二酸化炭素濃度の計測は、前回記事と同じセンサーを使っています。
二酸化炭素濃度を計測するのは、オフィス内の二箇所に置いてあるこのようなセンサーです。計測データは、Muninを使ってグラフ化し、毎日Slackに投稿しています。
これは12時過ぎに数人が出社し、16時頃にはほとんど退社していたある日のデータ。14時半からごろに900ppm近くまであがり、16時頃から下がっています。オフィスは常に自動で換気されているので、人がいなくなるとゆっくりと濃度が下がっているのがわかりますね。
基準値を超えるとトフがお知らせしてくれます
こちらはまた別の日のグラフです。午前中に数人出社し、ランチタイムは外出してほぼ無人に。18時くらいから人が増えてオフィスでパーティーをした、2019年8月のある日のグラフです。
ランチタイムに人が減った時間は二酸化炭素濃度が下がり、会議室に多人数集まりわいわい楽しんでいた時間は、1300ppmを超えてますね!※コロナ禍前の2019年のことです。
オフィスの二酸化炭素濃度が基準値(1000ppm、など)を超えたときには、Slackでトフのボットがアラートをあげる仕組みになっています。
息苦しそうなトフ。トフは二酸化炭素濃度に敏感なようです。換気してあげなくちゃ!という気持ちになりますね。
まとめ
シックス・アパートではラズベリーパイと各種センサーを組み合わせて計測したデータを換気を促すために活用してきました、というお話でした。グラフで見ると、二酸化炭素濃度から人の動きがなんとなくわかるのが面白いですよね。
このように人が集まるオフィスはもちろんですが、一人だとしても在宅ワークで閉めきった自室に長時間こもっていても、二酸化炭素濃度はあがっていきます。自宅でもこまめに換気していきましょう。
二酸化炭素濃度測定については、最近はモニターがいろいろと市販されているようです。自宅で利用している例として、Impress Watchの「自宅仕事の眠気を防ぎたい。「CO2-mini」でCO2を測って暖房と換気を考える【いつモノコト】-Impress Watch」の記事の事例などが参考になりました。他にも、いくつかあるようですので、詳しくはぜひ調べてみてください。
手洗い・消毒・マスクに加えて、大事な換気についても、データで計測して改善していきましょう。この記事が皆さまのオフィスや自宅のワークスペース環境改善の参考になれば幸いです。
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換気の大事さも書いてます。詳しくは、特設ページをご覧ください。